取材で色んな企業さんのもとへ足を運ぶのですが、最近はこれまで以上に多くの企業さんが「CSR活動」に関心を持ちはじめているように感じます。
一方で、CSR活動の基本とも言える「コンプライアンスの強化」「コーポレートガバナンスの向上」については、具体的なイメージを抱けない企業さんも多い様子。具体的にどういった課題があるのか、事例や取り組みの内容とともに確認していきましょう。
過剰な表現はしていないか
例えばチラシや広告に「業界No.1」「最大」「最速」といった表現を使っていたら要注意。根拠がないまま「自分たちが1番です!」という表現を使うことは、景品表示法違反に該当します。
「1位になりました!」という情報を利用するのであれば、「何年のどんなランキングで1位になったのか」という情報も含めて記載する必要があります。企業ホームページの情報や、SNSの表現なども見直してみましょう。
製品・サービスの詳細に間違いはないか
例えば食品メーカーの産地偽装問題は記憶に新しいのでは。産地以外にも、過剰広告なども「偽造」に当たります。
ホームページやチラシに記載されている内容も含めて、改めて表現を見直すとともに、製品やサービスのことを社員がよく理解するための勉強会を設けるのもいいですね。
労働環境は適切か
長時間労働、度重なる休日出勤、見合わない賃金、支払われない手当などは、CSRの観点では「人権の侵害」として扱われています。
法律で定められた分の休日がしっかり消化されていない、残業代が支払われていないなどの不適切な労働環境は、社員が労働基準局に駆け込んだら一発アウトなので、ぜひ見直しておきたいところ。
著作権・肖像権侵害をしていないか
インターネット上でも、誰かが作成したイラストや誰かの顔写真を無断で転載するトラブルが多発し、問題になっています。例えばチラシに使用する図・画像であっても「フリー素材」として配布されているものしか使用できません。許可を得ずに使用することは、著作権や肖像権侵害にあたります。
また、企業の場合特に注意したいのは、業務中に使用しているソフトウェアがコピー品でないかどうかということ。誰かが持ち込み、知らずに使っていた……という状況であっても、訴えられれば即アウト!
内部通報のシステムは整っているか
社員が「この会社には欠陥がある!」と感じたとき、幹部へ匿名で告発できる内部通報の制度を整えることも重要。万が一、社内の制度や社員の対応に不適切なものがあったときにも見落とさず改善へ導くことができます。
社員の不信感や不満がつもりつもってから「この企業の悪の部分を世間に知らせてやる!」と外部への告発に至ってしまう可能性を考えると、企業にとっても貴重なライフラインです。
個人情報やプライバシー情報の管理体制は整っているか
顧客や社員の個人情報が流出すると、信頼関係が一気に崩れます。特に顧客情報に関しては「その企業のサービスを今後一切利用したくない!」というイメージにもつながりかねません。
例えば、社員が電話をとったときに相手の電話番号や個人情報をその辺りのメモにささっと書き留めたとき。その後、その情報をどう扱うかよくチェックしてみてください。使用後、メモをくしゃくしゃ丸めてゴミ箱に入れたらアウト!デスクの上に置きっぱなしなんて言語道断!社員の意識を高めるために注意し合ったり、研修を行ったりしましょう。
廃棄物の処理状況は適切か
産業廃棄物は、処理の方法が決められています。処理方法を間違えると、それは「不法投棄」という犯罪として扱われ、罰金や懲役が設けられます。
産業廃棄物でない、いわゆる「一般廃棄物」でも間違った方法で処理すれば、環境問題や公害問題に発展します。改めて、社内の廃棄物の扱い方を見直してみましょう。
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