さて2020年を迎えました。2020年は東京オリンピックの開催年とあって、日本国内では急ピッチで準備が進められたりなんとなく浮き足立っていたりするものですが、世界的には環境問題にまつわる「一つの区切り」とされています。改めて、各国掲げた環境問題の課題を見直してみましょう。
世界各国の環境問題への取り組み方
国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)では192カ国・地域が環境問題にまつわる目標を掲げました。多くが「2020年以降の削減目標案」であり、具体的な内容となっているので一部をご紹介します。
■EU■2030年までに1990年比で40%の削減
■アメリカ■2025年までに2006年比で26~28%の削減
■インド■2030年までに2005年比でGDP当たりのCO2排出を33~35%削減
■ロシア■2030年までに1990年比で70~75%の削減
これらの目標を達成するためには、2020年以降の取り組みがさらに重要になるはず。ということで、すべての国から合意を得られるような「公平かつ実効的な新たな国際枠組み」がなくてはならないとして、さまざまな施策が行われています。
具体的にどのようにしてCO2排出量を減らすのか
生まれてからずっと環境問題への取り組みが重要である、と言われ続けているアフターバブルキッズでありながら、ではどのようにして環境問題と対峙するのか、と詰め寄られたときにはあいまいな返答をするしかないのではないでしょうか。
個人でできる分野としては、次のような対策が挙げられます。
- 節電・節水の徹底
- LED電球の利用
- ごみの分別
- リサイクルの利用
- マイ箸、マイバッグを利用する
- 車やバイクを避けて公共機関を利用する
一つひとつは些細なことで聞き飽きたとさえ思えるかもしれませんが、積み重ねれば大きな影響力があるからこそ繰り返し主張されています。そして一見地味極まりないこうした行動は、めぐりめぐって世界へも影響しかねません。それは他愛ない行動から招かれる環境破壊が、越境汚染につながるから。
越境汚染とは、国境を越えて他国へも影響してしまう環境汚染問題のこと。例えばごみを分別せずに焼却処分する→大気に汚染物質が含まれる→風にのって他国の領域へ…となれば、これはもう日本の環境意識の問題にはとどまりません。
個人ができる活動は本当に些細なもので、面倒と感じられることもあるかもしれませんが「私のめんどくさいという気持ちが他国の生活に影響を与えている可能性」を考えると怖くなりますね。
企業における環境問題対策取り組み事例
一例として北欧発祥のインテリアショップイケアでは、消費電力の高い商品を取り扱わないという強気な取り組みが行われています。しかし、確かに電力の高いアイテムを持っていなければ、根本的な節電になるのは間違いありません。
商社や小売店であれば「取り扱い商品を見直し、節電・節水につながる商品を増やす(そうでない商品は取り扱わない)」という判断が、環境問題への貢献につながっていくでしょう。もちろんメーカー側も同じです。消費電力を踏まえて商品を見直せば、思わぬ発見もありそうです。
さらに、次のような取り組みであれば事業内容に関係なく取り入れやすくなります。飲食業、製造業、サービス業などあらゆる業界で導入できないか、システム化できないか考えてみるとよいかもしれません。
- 社内で使う電気をできるかぎり太陽光発電に頼る
- 社用車はエコカーに買い換える
- 自社のCO2排出量を把握する
- 包装材を使わない
- プラスチックを植物由来のものに変える
- 社内のごみの分別を徹底
- 社内や工場内にクリーンな焼却炉を設置する
- 工場内にエコ設備を導入する
- 廃棄物および産業廃棄物を削減する
- 化学物質の使用量、排出量を削減する
- クールビズ・ウォームビズを導入する
- 社内で利用する空調や電化製品の利用制限
- 窓際に緑をめぐらせるグリーンカーテンを導入する
環境問題へどのように向き合っているかによって企業の価値も変動するもの。イメージアップというと聞こえが悪いですが、できることからはじめてみれば思わぬ評価につながるかもしれません。
【関連記事】
テレワーク・リモートワーク対応企業がバイトも正社員も上手く活用している理由
集客を増やす方法としてMEO対策に効果はあるのか?ローカルSEO対策のやり方
バーチャルオフィスとは?違法にならないのか、郵便物や登記登録はどうするのか
フリーランスの人間から見るコロナウイルスで起きた弊害、今後のこと
名刺デザインがおしゃれだったり面白いとビジネスがうまくいく説
ストレングスファインダーの本でテストを体験した衝撃の結果について