【遅刻・無断欠席など】悪癖が直らない困った後輩・部下・生徒の指導方法

4月になりました。なにかと生活や環境が変わるこの季節、後輩ができたり、部下ができたりする人も多いのではないでしょうか。そして立場が変われば「教育」が求められることもあるでしょう。

これまでは会社でも、部活でも、一個人としてまったり生きていたという人でも、部下や後輩を指導する立場に立たなければいけないとなると、とたんにプレッシャーを感じてしまうもの。

特に「何度注意しても遅刻が直らない」「無断欠席が多い」など、困った悪い癖がある後輩や部下、生徒などの指導は頭を抱えることも多いのではないでしょうか。「注意するとすごく反省している様子がある」「仕事には熱心なんだけど……」「悪い人ではないけれど……」と同情の余地がある場合は正直なところさらにタチが悪く、改善させるのは至難の業です。

そこで、某大学の教授とお話させていただいたときに聞いた、どうしようもない後輩・部下たちの悪癖を改善させる方法についてまとめていきます。

まずは、叱らない

先生いわく、なにか困った問題が発生したときに、ミスをした相手をすぐに叱るのはNGなのだそうです。

例えば大学生活において、講義に遅刻してきた生徒がいたら授業を中断してでも「遅刻だぞ!」と叱る教授が多い中で、その先生の方法は異端でした。叱らない。というか、泳がせます

これだけだと「そんな甘やかすような対応では、本人のためにならないのでは……」と不安を覚えてしまうかもしれませんが、ここがテクニックだそうですよ。ニコォ……。

 

まずは相手に「聞く」

先生の場合はまず、相手に聞きます。「君、こんな時間に教室に入ってきてどうしたの?」そんなとき生徒は、照れ笑いを浮かべつつ「あ、遅刻しちゃいまして……へへ……すいません……」みたいなことをごにょごにょ言う場合が大半。

先生はさらに聞きます。「なんで?」生徒は「道が混んでて……」だとか、他者依存の理由を伝えます。そこですかさず先生は「なんで早めに出てこなかったの?」と畳み掛けます。

ここで生徒はようやく、緊張感を持って「寝坊してしまいました」と呟きます。そして先生は聞きます。「なんで寝坊したの?」

これがめちゃくちゃ大事なキーワードなのです。

 

怒涛の「なんでなんで攻撃」

そこからの応酬はとても小気味いいものでした。どんな流れだったのか、ざっくりまとめてみるとこんな感じです▼

 

「なんで寝坊したの?」
「いやあ、えっと……朝起きれなくて……」
「なんで朝起きれないの?」
「朝が弱いので……」
「なんで朝が弱いの?」
「夜、寝る時間が遅いからですかね……」
「なんで寝る時間が遅いの?」
「バイトとかあって、そのあとレポートをやったりしていて……」
「なんでその時間にやるの?」
「今日提出だったから、やるしかなくて……」
「なんで早めにやっておかないの?」
「えっと、やらなきゃいけないの忘れてて」
「なんで忘れてたの?」
「……すいません」
「すいませんじゃなくて、なんで?」

 

どんどん下向きになっていく生徒と、決して声を荒げることも感情を覗かせることもなく、ただ「なんで」と問いかける先生のコントラストは、どのタイミングでタオルを投げ込むべきか悩むほど、「もうやめて!」と言いたくなるほど殺伐としていました。

先生は一度も、怒ることも叱ることもしていないのにも関わらず、です。そしてそれ以降、生徒は遅刻せずに通うようになったそうです。

 

叱らない、怒らない、考えさせる

自我が芽生え、言葉を覚え始めた2~3歳頃の子供は、どんなことにも「なんで、どうして」と頻繁に尋ねはじめます。

そうしたとき、大人はハッとすることも多いのではないでしょうか。相手の動機が好奇心であれど「なんで」と問われ、それに答えるとき、答える側の人間は多かれ少なかれ裁かれるからです。「なんで」の答えを考え、口にすることは、自分の無意識を正すことにもつながります。

「成績は出しているけれど、遅刻などの悪癖がある」

「いい奴だけど、困り者でもある」

という部下や後輩には、ぜひ「なんで?」と聞いてあげてください。なんで君はこんなに優秀なのに、どうしても治らない困った癖があるんだろうか?と。できれば、責め立てるニュアンスではなく、3歳児のような無邪気さで。その瞬間は上司でも先輩でもなく、世の中の摂理になんでも純粋な疑問を投げかけるバブバブ赤ちゃんになりきりましょう。

そうして「なんで」の応酬の中で裁かれる立場になっていることを自覚した相手は、ようやく自分の無意識の悪癖を意識できるようになるかもしれません。もちろん今すぐに改善することは難しいのですが、何度も繰り返し「なんで」「なんで」と無邪気に聞いていけば、いつかどこかで相手の琴線に触れられるかもしれません。

もし途中で相手が思考停止ロボットになってしまい、「わかりません」を繰り返すようになっても、日を改め時間を改めてしつこくしつこく問いかけてみましょう。なんでだろうね~って。赤ちゃんみたいに。どうしてなの~って。バブる上司と思考停止部下の答えの出ない掛け合いを引き伸ばし、地獄みたいな空間になるかもしれませんが、でもいいじゃん。悪癖が治らないという事実自体が地獄なんだからさ。相手と一緒にGo To Hellしようよ。

 

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