先日、「麻雀やってみたいけどきっかけがない」と嘆く友人たちを強制的に集め、「ミリしら麻雀会」を行いました。それがあまりにも楽しすぎて新しいムーブメントを起こしたので、勝手にレポります。
ミリしら麻雀会とは?
麻雀を1ミリも知らないメンバーを四人集めて行う麻雀大会。
メンバー四人+私はサポートとしてその様子を見守り、あまりにもどうにもならなかったときヒントを出す係です。
しかし基本的に補佐役は、かわいい子には旅をさせろ精神で余計な手出しをしてはいけません。カオス化していく様子を、ただ見守ります。
基本的な進め方は、ギャグマンガ日和10巻の伝説の麻雀会をイメージしてもらえると分かりやすいと思います。
記念すべき第一局の様子
第一局は、お互いに話し合いながら進められました。
「自分のカード(※牌のこと)っていくつ?」
「10個くらいでいいんじゃない?」
というボヤボヤした会話の末、とりあえず10個の牌を適当にツモり、残りの牌はなんとなく2段に重ね、なんとなくスタート。
みんな「ひとつツモったら、ひとつ捨てる」というルールはなんとなく理解しているため順番に繰り返します。
しかし、誰一人何ひとつ役を知らない=永久に誰もあがれないまま、淡々とツモ切りを繰り返す地獄の時間が過ぎていきます。
「何かヒントを与えなければ地獄の無言ツモ切りタイム→流局流れでは?」と腰をあげかけたとき、メンバーの一人が何かを思い出したらしく顔を上げました。
「なんかさ……人が捨てたカード(※牌)って『チー』って言えばもらってもいいんじゃなかったっけ?」
きた!!突然の有力な情報!!!ミリしらメンバー、晴れてミリしりメンバー(1ミリくらいは麻雀のこと知ってる)に昇格!!
鳴きを覚えたミリしらメンバーたち
一人が『チー』と言いながら、河から牌を拾い、自分の牌を捨てるという行為をはじめ、衝撃を受けるミリしらメンバー。
すかさず、その様子を見ていたほかのメンバーが『チー!』と発声、まさに今捨てられた牌を拾い、自分の牌を捨てる。
するとすかさずほかのメンバーが『チー!』と発声。
この繰り返しで、突発牌交換会がはじまり誰もツモらなくなる事態に。
誰からでも何回でも鳴いていいという特殊ルールが生まれるだけで、あの地獄のツモ切りタイムはなんだったのかというほど活発に動きはじめるメンバーに困惑。どうやら、みんななんとなく「同じ柄の牌をたくさん持ってるといいらしい」というざっくりとしたルール認識はあったものの、ツモだけでは自分の思う理想の形に持っていくことはできなかったらしい。
そこでランダム制の高いツモだけでなく「人の捨て牌をもらっていい」という活路が生まれたことにより、水を得た魚状態になったようです。
「チー!」「チー!」「それをチー!」をひたすら繰り返していると、うち一人が唐突に「ロン!!」
ピンズ+東南西北という、ホンイツのなんか惜しいやつみたいなのを完成させ、「おお~」と謎の歓声があがり、第一局は終了しました。
その後のミリしら麻雀会のルール
その後、
「チーとかポンとかカンは、こういう限られた条件が成立したときにだけやろうね!」
など少しずつルールを教えつつも、基本的にはぼやぼやしたまま二局、三局と進めていきます。
- 点数は存在しない、あがった人は「すご~い」「おめでと~」と拍手をされて終わり
- 東場とか南場も当然存在しない
- 親は一応決めるけど、決め方は「前の局で一番元気だった人」とか「ちょうど煙草を吸い終わって帰ってきた人」とか、むちゃくちゃに適当
- 順番は時計回りだったり逆時計回りだったりする
- 鳴きOK食い下がりなし
他の細かなことは、近くに聖書(ルールブック)を置いておくので各自確認しましょうという丸投げシステムです。
右手で牌を切り、左手でピザポテトを食らう
ただでさえあやふやなまま進めているのに、疲れてくると正しい判断ができなくなるので、ミリしら麻雀会では麻雀中の飲食OKです。
ウエットティッシュも完備し、麻雀中のポテチもOKしちゃう太っ腹っぷり。
ただし、ポテチを独り占めするのはNG。これは重罪。チョンボ対象。
そのためこういう感じ↑でみんなで共有します。
そんなこんなをしているあいだに午前1時を回り、集中力に限りのあるメンバーはゆるやかに頭がおかしくなってきます。
麻雀のやりすぎで、なんと小学生並みの知能に戻ったメンバーは、牌を切りながら「うんこ!」と叫ぶ知能指数2みたいな遊びでゲラゲラ笑う事態に。
最終的に「ちんちん」という言葉が持つ破壊力の高さにただ笑い通す「ミリしらちんちん麻雀会」に到達しました。
オリジナル鳴き爆誕
ちんちん麻雀のあおりを受け、ここでルール変更。
「ちんちんっていっぱい言った子一等賞」の麻雀大会へと形を変えます。
その結果、チーとポンとカンとロンのすべての役割を担うまったく新しい鳴き「チン」爆誕。
「チン」と鳴かれた人は、序盤だろうとなんだろうと常に「あれっ、振り込んじゃった!?」という恐ろしさと隣り合わせているため、毎回色んなものが縮み上がる気持ちです。
ついさっき「鳴き」という文化を生まれてはじめて知ったのにもかかわらず、オリジナル要素まで取り入れていくメンバーの創造力に脱帽せざるを得ません。
こうして、究極のゆるさの末全員頭がおかしくなるという結末を迎えたミリしら麻雀会。
今後も定期開催していく予定なので「麻雀はよく分からないけれどやってみたい」という方はご一報ください。頭のゆるい方歓迎です。
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