ニコニコ動画やユーチューブで「ゲーム実況」と呼ばれる動画が頻繁に投稿されはじめてから数年。大物ユーチューバーとしてヒットしている人も、引退してしまった人も、ぬるっと失踪して投稿しなくなってしまった人もいます。
そんな中で、私が忘れられないのが「20代後半の叔母さんが頑張ります」シリーズを投稿していたobasanさん。(読みにくいので申し訳ないけど以下敬称なし)
FF6やミンサガ動画を投稿していた女性実況主・obasanについて、好きだったな~という気持ちを懐かしみながら、おすすめしたいポイントをまとめてみました。
落ち着いた声と対応
元気!ハイテンション!楽しい!明るい!系投稿者が多いゲーム実況業界において、obasanの魅力はとても落ち着いていることです。
物腰がとにかく柔らかく、言葉遣いも美しく、イヤフォンでじっくり聴きたくなります。
語彙力も大人……!って感じ。この感想からもobasan様との人としての圧倒的な違いが滲んでしまうのが恥ずかしい。
とんでもないゲーム愛
落ち着きがあり素敵なobasanですが、動画からびしびし伝わってくるゲーム愛に「この人只者じゃねぇ……!」と感じてしまいます。
その一つがやりこみっぷり。
例えば低確率で発生するイベントは、発生するまで何度でもやり直し。
特定の条件でしか手に入らないアイテムは、手に入れるまで何度でもやり直し。
サクッとダンジョンを攻略できても、まだ探索し切れていない場所や宝箱がある場合はすべて回収するというやりこみ力と根性に感激します。
それから、ゲーム内でとても感動的な展開があったときには、おもむろにお酒を持ってきて「乾杯!」と言いながらBGMとゲーム画面を肴に一杯ひっかけるところも、本当にゲームが好きなんだなあ……という感じでたまりません。
ピンクを許容するマリア精神
obasanの動画の嫌な名物となってしまったのが「ピンク」の存在。その名の通り、ピンクの文字で下ネタを乱立するコメント主のことです。
obasanがFF6実況にて、HPマックス状態でアルテマウェポンを振りかざし「長いですねえ!」と言ったときには、ピンク文字で「長いですねぇ……♡」と字幕を作るなど、無視したくとも強引に視界に入ってくる中学生男子のような粘ついた存在感を表すピンク文字。
コメント主が複数いることから、NG登録しても避けきれず、一時期は平和なobasan動画における唯一の問題とされていました。
「obasanに失礼だ!」という趣旨のコメントも多かったのですが、それについてobasan自身は「飲みの席では日常茶飯事、気にしてませんよ」とマリアのような対応。
さらにファンを増やすことになりました。
ちなみに、2ちゃんほかでよく使われる文言「大丈夫?結婚する?」の元ネタも、obasanの動画に登場したコメントです。
とにかくコメントに愛されまくっているのが、obasan動画の魅力……!
べらぼうに知的
こうしたトラブル回避能力からも見えるように、とにかく知的なobasan。
ゲーム内の謎解き系要素でもひらめき力が高く、安心して、ずーっと観ていられます。
さらに、ひらめき力がいまいち振るわなかったときには編集技術の高さを駆使してばっさりカットしてくれるので、サクサク進みます。
(あとからカットした部分で実際は○時間(膨大な時間)プレイしていたと聞くこともあり、その貧乏性とは真逆な潔さに感涙)
語彙力も豊富で、ゲーム内の状況や環境を的確に分かりやすくまとめてくれるので、初見ユーザーにも古参ユーザーにも新規ユーザーにもおすすめしたくなります。
ネタの広さと情報の多さ
ただ落ち着いていて知的というだけでなく、ときどきどうしようもないユーモアをぶっこんできたり、ネタにも強いobasan。
特に「学校でゲーム実況はやってます!」なティーン世代を置いてけぼりにするようなやや古いネタが多いところがポイント高し。~2010年ごろに「20代後半」だったとのことで、おそらく80~90年生まれだと思うんですが、繰り出してくるアニメ・マンガネタが渋くて素敵。
個人的には、二階堂姉妹ネタを突如ぶっこんできたときに「obasan麻雀ネタもいけるの……!!」とテンションがあがったのをすごく覚えています。
obasanは、2010年にミンサガ実況を完走してからは、あまり本格的な活動はしていないようです。
メイアンさんと一緒にラジオをやったり、ニコニコ超会議2016のユーザー記者を務めたりはしているようですが、やっぱりゲーム実況が恋しいですね……!
【関連記事】
普通のJKゲーム実況者ゆかさんが、普通のプー太郎になっていて驚いた
【MSSPマイクラ神回】「日刊マインクラフト実況」の個人的神回(影MOD編)について