近い将来くるんだろうな~と思っていたら、案の定きました。
仲谷鳰さん「やがて君になる」のテレビアニメ化決定。
製作はTROYCA、監督は「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」の加藤誠さん、構成・脚本は「宇宙よりも遠い場所」「響け!ユーフォニアム」の花田十輝さん、キャラデザは「アマガミSS」「恋と選挙とチョコレート」の合田浩章さん。
この機会に、個人的やが君推しポイントをまとめてみました。
理想の先輩後輩関係が最高
やが君は、「みんなの憧れの先輩と後輩」という、言ってしまえば往年の百合作品の王道設定作品です。
しかし、主人公である侑ちゃん(表紙ピンクのほう)は、みんなの憧れの的である燈子先輩(表紙黒髪のほう)にいい意味で興味がありません。
というか、恋愛の本質も、誰か個人に入れ込むことも、よくわかっていないドライさが侑ちゃんの魅力。
そして燈子先輩も、モテモテなのに誰とも付き合わず侑ちゃんと同じようなスタンスを貫いているキャラクター。
しかし、ひとたび侑ちゃんの魅力にオチたら、ハイパーデレデレモードを発動し、侑ちゃんに「私と同じタイプの人だと思っていたのに」という寂しささえ感じさせます。
「憧れの的になっている先輩」に「興味がない後輩」、そして「まっすぐで身勝手な先輩」と「そんな先輩に気恥ずかしさとわずらわしさを感じる後輩」ってこの先輩後輩関係この世の中のすべての事象で一番好きなんだよ!!!!!!!!!最高だな!!!!!!!!
言葉の選び方が最高
大人が学生視点の作品を描くとき、どれほどいい作品を描かれる作家さんでも、学生に対する「媚び」が入ることがあります。
学生だから、子どもだから、こういう話し方をしてこういう考え方をするよね、というような媚び。
そして、キャラクターを通じて自分(書き手)の考えを発信したいから、ちょっと作者の言葉を喋ってくれないかな、というような媚び。
それは必ずしも悪い要素ではないんですが、少なくともやが君にはそれらがなく、言葉がキャラクターのお腹の中から出てきている感じがとてもいい。
だから一人ひとりがめちゃくちゃかわいいんだと思います。
自分の言葉で考え、自分の言葉で喋っているキャラクターの素朴なかわいさがほんっとうに最高なんですよ……あんなにかっこよかった燈子先輩がどんどんかわいくなっていく姿に涙が出ます……。
キャラクターの向上心の高さが最高
そんなこと言いながらあれなんですけど、私の一番好きなキャラクターは叶こよみちゃんです。
演劇の脚本を書いている、読書好きな女の子。
最新刊である5巻の、こよみちゃんにまつわるとある1コマを読んで頭をぶん殴られるような衝撃を受け、そこから大好きになってしまいました。
向上心が高く、強い憧れをミーハー心に落とし込めてしまうことに、抵抗を覚えているのがとても誠実でいい。
やが君のキャラクターは、一人ひとりが当たり前のように向上心の化け物なのが最高に青くてかわいくて……いいぞ……!
本当に好きな作品は、原作で完成されているおかげで人の手が入ることに怖さも感じてしまいますが、作品に登場する誠実で強い少女たちに敬意を払い、前向きな気持ちで続報を待ちたいです。
【関連記事】