爆発的な人気で、親戚のチビスケたちも心奪われっぱなしのマイクラこと「マインクラフト(Minecraft)」。ブロックを壊したり、入手したり、組み立てたりしながら、ありとあらゆるものを自由に創作していくというとんでもない自由度の高さから世界的に爆発的な人気を博しているゲームのことです。
動画サイトを覗けば、ゲーム実況者や人気ユーチューバーがマインクラフトをプレイする動画がごろごろ見つかります。そんなマイクラが、他国では教育の現場で扱われているらしく、もしかしたら将来的には日本でもマイクラをやりながらお勉強しましょう！という未来がやってくるのかもしれません。
教育版「マインクラフトエデュ」が必修になる？
一般的にはあくまで「ゲーム」として親しまれているマイクラですが、『Minecraft: Education Edition』として教育の現場で扱われはじめているそうです。マイクラを開発した企業の本拠地であるスウェーデンでは、学校の授業としてマイクラが必修科目になっている地域もあるとか。
しかし現段階では、マイクラによる各種作業が実際に学力を伸ばすことにつながるという証明がされているわけではありません。
Big news! #MinecraftEdu is coming to Chromebooks! This update will also add fun new features like bees, foxes, and honey. 🐝🦊🍯
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それでも、現実世界では難しいサバイバルな環境を疑似体験できたり、クリエイティブな作業を楽しめたりと、子どものワクワク心にアプローチできることから、さまざまな能力を伸ばすことにつながると考えられています。確かに考えてみれば、どれほど親や先生に「漢字を覚えろ！漢字テストの勉強をしろ！」と言われても覚えられなかった漢字が、好きな漫画や小説の中にでてきたらつるっと読める＆書ける＆意味も分かる＝覚えられる！というようになっていたもの……。
『Minecraft: Education Edition』による学力向上などの成果が発表されれば、もしかすると今後日本でも取り入れられるようになるのかもしれません。
マイクラを学びに取り入れたきっかけ
マヌーシュ・ゾモロディ氏著・須川綾子さん訳の『退屈すれば脳はひらめく』という本の中で、マイクラと能力の関係性について語られています。『退屈すれば脳はひらめく』の中では、学びの中にゲームを取り入れることで子どもの能力を伸ばすことを目的とした「ティーチャーゲーミング」の共同創業者であるジョエル・レヴィン氏のエピソードが出てきます。
ジョエル氏の娘たちは、日本の子どもたちと同じくマイクラの世界にどっぷり漬かっているそうですが、どうもその様子から実体験するのは難しい「建設」などの作業を通じて、かなり複雑な思考過程をたどっていることに気づいたそうです。
こうした体験から、マイクラが遊びの域を超えた大切な学びになりうると考え、マイクラ＝学習の基盤を作りました。
マイクラの自由度の高さが学びにつながる
確かに、マイクラと他のゲームとの違いに、自由度がめちゃくちゃ高くて、現実では難しいこともやろうと思えばやれる、ということが挙げられます。
とあるゲーム実況主のマイクラ実況動画では、工業編と題してさまざまなテクノロジーを開発していく中で、ついに核実験にたどり着き、最終的にフィールド一体を秒で無残な姿に変えてしまうという衝撃の最終回を迎えました。いったい誰なんだそんなひどいことをやった人間は……。
こうして記載すると倫理警察の皆さんに見つかったらすぐさま噛み付かれてしまいそうな内容にも思えますが、テクノロジーなりなんなりの「どういう仕組みになっているんだろう」「これをこうしたらどうなるんだろう」という素朴な疑問をすぐに試せる環境が整っているというのは、ゲームならではの恵まれた環境と言えるのではないでしょうか。
実際、『退屈すれば脳はひらめく』の中では教育の現場にマインクラフトを取り入れたことによって、子どもがゲーム内の課題解決のために自由な想像力と創造力をフルに働かせ、過去の授業で見たこともないような集中力を発揮していた、というエピソードも語られています。
このほかにも、マルチプレイに対応していることから協調性を磨くことにつながる、やりこむうちに「こんなMODがほしい」というようなプログラマ側のメタ視点も持てるようになるなど、マイクラに期待されている効果は多種多様。
「万能説」を唱えるわけではありませんが、教育の現場に持ち込まれたら、色んな意味で面白いだろうなあ、と想像してしまいます。そのうち「農家になったきっかけは、マイクラで小麦を育てて収穫する経験をして楽しいと感じたからです！」みたいなのが主流になるのかもしれんね。
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