塾講師をしていたとき、ただ勉強を教えるだけでなく生徒たちの悩みを聞く機会も少なくありませんでした。その中でも、毎年必ずと言っていいほど話題になるのが「やってみたいことがあるけれど、踏み出せない」という悩みです。

進学や留学など夢ややりたいことを親に言えない現象について

具体的には。

  • 留学したいけど親に反対されている
  • 入りたい高校があるけれど私立高校でお金がかかるためやめてほしいと言われている
  • 進みたい進路があるけど他の道に進むことを期待されている

こうしたトラブルは毎年必ず起きますが、自分の身に降りかかってくると一生を左右する出来事と感じるでしょう。こうなったとき、相手のいい分をしっかり受け止め、飲み込み「仕方ないから諦めるか」とスムーズに考える子もいます。「自分が同じ年齢で同じ立場に立たされていたらこんなにしっかり考えられないだろうなあ」と、新鮮に驚かされます。

どの道に進んでも、本人が納得できているのならばまったく問題ありません。実際、他者がワーワー言っても、ご家族のプライベートな話にまで踏み込めるはずもありません。

そんな大前提の上で、私は「あれがしたい、これがやりたい」という強い気持ちを持っているならぜひ尊重してほしいと思ってしまいます。

 

そもそもなぜ親は反対するのか?

では、どうしても親は子どもの夢ややりたいことをとめるのでしょうか。

  • 心配だから
  • お金がかかるから
  • もっといい道があるはずだから

このあたりの理由が多いと思うのですが、「だから何もできない」と早合点する必要はないとも思います。上記の理由を真摯に受け止め「それなら親が心配しなくて、お金も準備できて、この道しかないと断言できる道だったらいいんだ!」と考えたとしても、じゃあそんな進路ってどんな進路よ?という話になってしまうはず。

「私の生き方ってこれでいいのか?」と思っている大人は案外多いし、お金なんてみんな欲しいし、どんな道にどうやって進んだって親は絶対心配するんだよ。だってあなたのことが好きだから。

親の反対って、つまるところ「本当にその夢を叶えたいの?その夢に向き合う覚悟があるの?」とか「あなたの本気度を見せてほしい」という決闘の申し込みなんだと思います。そこで「いったん自分の夢を話してみたら反対されたから辞めよう」と考えるのは、申し込まれた決闘に参加しないということではないでしょうか。校舎裏呼び出されても行かなかったら話が進まないでしょ。ヒロアカで爆豪勝己に呼び出された緑谷出久がその呼び出しを無視したら話進まないでしょ、オールマイトの件宙ぶらりんになっちゃうでしょ。

ということで一回反対されたって鵜呑みにする必要はありません。どうにか説得できないか、ちょっと考えてみましょう。

 

どうやって解決すべきか

解決策はただ一つ。とにかくしっかり話し合って、説得するということ。そう言うとめちゃくちゃ難しく聞こえるかもしれませんが、やるべきことはシンプルです。

  • 「なぜそれをやりたいのか」という理由をよく考える(EX:海外で暮らしてみたいから留学したい、憧れのアーティストが使っている語学を学びたいから留学したい)
  • 理由の伝え方を考える(EX:好きなアーティストの~…という話をするとバカにされそうだから「強い憧れがあるから一度でいいから日本以外の国に住んで勉強してみたい」と伝える)
  • 親の反論を予想する(EX:勉強は日本でもできるからダメ、お金がかかるからダメ)
  • 反論に対する反論となる、自分なりの「妥協案」を考える(EX:これから一年間勉強に対する取り組み方を見て本気だと分かったら来年の留学を許してほしい、夏休みの一週間だけでいいから許してほしい、バイトをして○万円貯まったら留学したい、残りは○年までに働いて返す、など)

一つひとつ、ノートに書き出したり思いついたときにスマホにメモったりして、まとめてみましょう。

 

「親に反対される問題」はめちゃくちゃ根深い

こうした親子関係の問題はできるだけ早く解決すべきです。

「行きたい高校があるけど、反対する親を説得するほどのことでもないから」、「親の言う通り、お金をかけさせてしまうのは申し訳ないから諦めよう」というように「積極的に解決する」のではなく「諦める」という方向で決着をつけることは絶対にいけません。もし、結果的に諦めることになったとしても、お互いにしっかり話し合って納得して別の道を選んでください。

と言うのも、今解決しておかないと一生向き合い続けなければいけないことになるかもしれないから。

今は「進学」「留学」という話であっても、今後「就職」「結婚」「子育て」「介護」という話につながっていくかもしれません。早い段階で解決しておこないと、これらのタイミングでほとんど同じ悩みに同じように悩まされる可能性があるのです。

  • 結婚したい相手がいるけれど、親にやめておけと言われた
  • やっとの思いで内定をもらった企業があるけれど、親にもっといい会社を狙えと言われた
  • 憧れの仕事があるけれど反対されている

など。どこかのタイミングで自分を貫かないと、40代、50代になっても「親に反対されているから……」と尊重しすぎるあまり、自分の気持ちが分からなくなってしまうかもしれません。

つまり「親の反対」は生きていくうえで必ずと言っていいほど起こりうることであり、大切なのはそのときあなたがどう対応したかということ。

おじさん・おばさんになってから関係を変えようとするより、学生のうちにしっかり親と向き合っておいた方があとあと楽です!自分の気持ちに素直になって、一度親とじっくり話し合ってみてください。

 

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