皆さま「ドラッケン」というゲームをご存知でしょうか。1989年、フランスのDraconianが開発、Infogrames社が販売したゲームで、スーパーファミコン版も発売されました。
メタルバンドのジャケのようなパッケージで展開されるこのゲームが、いかにヤバイゲームなのか、ざっくりまとめてみました。
レインボーのアルマジロに出迎えられる
開幕、レインボーのアルマジロ画面。
厳密にはアルマジロかどうかもよく分からないのですが、とにかく冒頭で登場するマスコットキャラクターの個性が強すぎてゲームスタート前から心を奪われてしまいます。
オープニングがいきなり不穏
メタルジャケロゴに謎のイラスト、そしておどろおどろしい楽曲。
オープニングの雰囲気がめちゃくちゃ不穏で、ここから展開されていくストーリーに不安が高まります。
からの、キャラクター設定画面はブチ上げ
がっ……!
キャラクターの名前を決定する設定画面で流れる音楽は軽快っ……!陽気っ……!
ロックマンなのかキャプテン翼なのかと言いたくなるような、心躍る神曲……!
なぜこのBGMを本編で使用しないのか本当に不思議。
バトルシステムがよく分からない
基本的に、モンスターへの当たり判定は不明です。
敵が登場するとキャラクターが攻撃をはじめますが、効いているのかいないのか、そもそも当たっているのかどうかもよく分からないまま進めていくことになります。
しかも、ダンジョン内で敵とエンカウントしても強行突破して別のフロアへ行けば、バトルを回避することも可能。割とゆるゆるシステム。
バトル音楽がほぼない
ゲームのバトル音楽と言えば、神曲の宝庫。しかしドラッケンの場合は、敵が現れるとフィールド音楽がスッ……と消え
「カキンカキン」「デュワッ(モンスターの鳴き声?)」「ザシュッ」「カキンカキン」
というSEのみが空虚の中にただ流れる展開になります。
それゆえ、ほとんど無音みたいな状態に陥る時間も平気であります。
全体的にリバーブがきつい
SEにせよ音楽にせよ、やたらリバーブが効いていて、それゆえ孤独感を助長します。
音楽が最高にいい
そんなリバーブキツめ音楽が、なぜか郷愁感に訴えてきて、気付くと涙がこぼれそうなほど音楽が素晴らしい。
星が襲ってくる理不尽さ
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フィールドは朝、昼(夕方)、晩でグラフィックが違い、音楽も変わるのですが、とりわけ夜のBGMはめちゃくちゃ素敵です。
しかし、夜は突然「テレレレレレレテレレレレレ!!」というBGMの雰囲気とは180度違うSEとともに、空に浮かぶ星座が動き出し敵として襲い掛かってきます。
この世界に、夜空を楽しむという風情はありません。
即死要素
その他にも「敵が突然襲い掛かってくる」という理不尽シーンはたくさんあります。
その一つとして挙げられるのが、完全なる初見殺しの「サメ」。フラグが立つ前のダンジョンへ不用意に立ち寄ると、突然サメに襲われてゲームオーバーなど、容赦ない即死要素が散りばめられています。まさに初見殺し。
味方キャラの登場が怖い
フィールドやダンジョンを散策していると、アイテムを売ってくれる商人と助言をくれるおじさんがランダムで登場します。
しかし、このキャラクターが登場するときは「デデデデーン!!!」という派手すぎるSEがついてきます。
初見、おしっこちびるくらいびびります。ボスクラスのなにかしらにエンカウントしたのかと思う。まじで。
回復スポットが一番怖い
「ANAK」という回復スポットがあり、ここを訪れると無料で全回復してくれます。超絶優しい仕様!
しかしながら、このANAKはなんだか薄暗く、廃墟のようなおどろおどろしさ、BGMが実験音楽のような不穏さ。
正直、全フィールド全ダンジョンの中で一番不穏。しかしながら、神がかった回復スポットなのです。
見ず知らずの言葉を解読しなければいけない
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この要素はSFC版にはないんですが、AmigaやPC-9800シリーズでは「ドラッケン文字」と呼ばれる架空の文字が登場します。そして架空の文字なのにもかかわらず、読めないとストーリーが進めにくいという鬼畜仕様。ドラッケンワールドに飛び込んだら最後、「そんな言語知らないよ!」という常識など通用しないのです。
こんな感じで何から何まで面白すぎる、そしてヤバすぎるドラッケン。機会があればぜひプレイして、ヤバさを体感してください。
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